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KDDIスマートドローン、妙高市で山小屋への燃料輸送を実証

上空電波(4G LTE)を活用したレベル3.5飛行で新体制を確立

2025年9月5日
新潟県妙高市とKDDIスマートドローン株式会社は、標高2,100mに位置する「高谷池ヒュッテ」への燃料輸送を目的としたドローン実証を8月に2回実施しました。今回の取り組みにより、山小屋配送における4G LTE電波を利用したレベル3.5飛行の有効性と、麓側からオペレーター1人で運航できる体制を確立しました。

実証の内容

・飛行ルート:笹ヶ峰駐車場から高谷池ヒュッテまでの片道約4.8km(往復9.6km)。

・機体:DJI製「FlyCart 30」。

・輸送内容:燃料を含む26kgの荷物を搭載し、ウインチシステムで山小屋へ降下。

・通信環境:2024年に設置したau基地局を活用し、上空電波(4G LTE)で安定した目視外飛行を実現。

・成果:バッテリー交換なしで往復完了。操縦者は麓に1名のみ配置。

山小屋輸送の課題と解決策
これまで高谷池ヒュッテでは、シーズン初めにヘリコプターで物資を輸送し、その後は歩荷(人力)で追加補給を行ってきました。
しかし、ヘリコプターはコストが高く柔軟な運航が難しいうえ、歩荷は人手不足や重量制限の問題がありました。

今回の実証でドローンによる代替手段が現実的に運用可能であることが示されました。

地域への波及効果
KDDIスマートドローンは、アカデミー講師による地元事業者への講習も行い、操縦技術や運航体制の地域内定着を図っています。妙高市は2021年度に策定した「先進技術社会実装事業計画」の中で、山小屋配送を含む「スキー場での物資配送」「緊急時物資配送」「農業分野での作業効率化」「観光分野での空撮」「橋梁等インフラ点検」「鳥獣害対策」「ドローン操縦者育成」の8分野でのドローン活用を掲げており、今回の成果はその具体的な進展にあたります。

今後の展望
妙高市とKDDIスマートドローンは、今後も協力しながら山岳地域の物流効率化や安全性向上を目指します。さらにスキー場や農業分野、観光空撮など多様な利用シーンへの展開を進め、地域課題の解決と持続可能な運用モデルの確立を目指すとしています。

▼下記記事参照▼
https://drone.jp/news/20250905101350119410.html

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